放任主義 or 細かいケア？独立までの職場選び＜No 1618＞

）妻に群がる放任主義の鹿

独立するまでの職場選び

経験なしに独立するのは難しいもの。

業界によっては、いきなりチャレンジできるところもあるでしょうが、
経験がないよりはあったほうが、独立するときのアドバンテージになります。

では、独立するまでどういった職場で修行するか？

手取り足取り教えてくれるが、実践の場が少ない職場か？

やりたいことはやれるけれども、サポートがない職場か？

放任主義 or 細かいケア？

細かいケアがある職場

手取り足取り教えてくれる、細かいケアがある職場の良いところは、その業界・その職種の経験がなくてもスムーズに入っていけるところ。

先輩・上司からメンタル面を含めた仕事のサポートがあると続けやすいもの。

マニュアルがあったり、事前にやり方を教えてくれたりすると戸惑うことはありません。

例えミスがあっても上司が処理してくれたり、ミスそのものに発展しないように上司が先回りしてくれていたり。

こうしたケアがある職場だと、精神的に安心して過ごすことができます。

心地よい環境なので、長続きしやすく、仕事以外の余暇を楽しむ余裕も生まれます。

デメリットは、失敗の経験が少ないので、失敗を通じて成長する機会が乏しいこと。

波風立たない穏やかな環境は過ごしやすいですが、逆境に打ち勝つメンタルが育ちません。

自分が最初に勤めた税理士事務所がそうでした。

上司の細かいケアがあったおかげで心地良かったのですが、３年も経つと「ここままじゃヤバい」と危機意識が生まれました。

そこから、試験専念を経て、放任主義の事務所へ転職。

仮に、そのまま勤めていたら、ずっと上司の庇護のもとで働いていたでしょうね。

新しいことにチャレンジする機会は少なく、成長度合いはずっと穏やかに進んでいたでしょう。

放任主義の職場

一方、放任主義の職場はどうなのか？

その業界・その職種の経験がないと、最初は厳しい時間を過ごすことになるでしょう。

周囲のケアがなければ、自ずと失敗の数は増えます。

その失敗を糧にしていければ、成長の度合いは早いですが、そこの時期を耐えられるかどうか？

その時期が限られた時間だと、勤続年数は長くなるのでしょうが、数年・数十年に及ぶとそこまで耐えられずに辞める人のほうが多いでしょう。

私が新卒で勤めた営業職がそうでした。

平均勤続年数が３年半か４年半だったかと。

離職率は高く、事業所の営業マンはほぼ20代でした。

５年、10年先も同じ仕事をしている自分に希望が持てず１年１ヶ月で退職。

ただ、ここでの経験が、後々の人生で活きてきます。

経営者と１対１で話す機会が多かったので、内容はともかく、物怖じせずに話せるようになりました。

一生分、どやされる（怒鳴られる）経験をしたので、メンタル面でタフになれたことも。

あとは、いい意味で雑になれたことも。

自分がきっちりし過ぎていると、周囲がそうじゃないときに辛くなります。

自分が雑になれると、周囲が雑でも気にならなくなりました。

２件めに勤めた税理士事務所は、いい意味で放任主義でした。

営業職は出口の見えない放任主義でしたが、事務所勤務の放任主義は、どこか光る出口が見えたので続けることができました。

はじめて担当を持ち、上司の手を借りることなく、１から10までお客さま対応。

マニュアルはなく、引き継ぎもサポートも曖昧だったので、最初は大変でした。

過去の資料を見つけて、自分で調べて、当たりをつけながら対応しているうちに慣れていけました。

このあたりは、１件めの経験が活きています。

１件めの経験がなければ、結構、苦労したでしょうね。

営業職で経営者と話す機会はあったものの、税理士業界ではありませでした。

１件めの事務所では、上司がほぼ経営者対応していたから。

なので、２件めで最初の頃は、税務の知識よりも営業時代の会話つなぎが活きました。

中身はない話でも、場の雰囲気を温めることはできてたかなと。

そのうち、税務の話がそれなりにできるようになったので、その経験が独立するにあたって活きています。

営業職、２度の事務所勤務、どれも無駄な経験はなく。

細かいケアと放任主義、両方の職場経験があったから今に繋がっていると感じています。

ケアのある職場から放任主義へ

はじめての業界・職種で放任主義の職場だと、ある程度のケアがないと続けるのは厳しいもの。

ある程度のケアがあるところで経験を積んでから、放任主義のところへステップアップしていくのが、独立に向けてのベターな選択ではないでしょうか。

＜編集後記＞
12月5日月曜日
4時50分起床後ルーティーン
メルマガ執筆、法人決算、娘のインフルエンザ予防接種。
午後から整体でカラダのメンテナンス、ブログ更新、ペース走 39分。