双方にとってより良い未来とは? 個人で税理士に依頼する基準<No 99>
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税務署前の長蛇の列を見て感じること
毎年3月15日、確定申告の期限ぎりぎりになると、税務署前には長蛇の列ができます。
毎年わかっていることでも、ぎりぎりにならないと動けない方はたくさんいらっしゃいます。
その中でも、
- 申告書を書いてはいたが、忙しくて持って来れなかった人
- そもそも、ぎりぎりまで何もしていなかった人
ぎりぎりになることの理由は、
- 面倒だと感じている
- 苦手意識
- スケジュールの調整不足
などでしょうか。
つまり、確定申告は一部の納税者の方にとっては、容易でないことが考えられます。
個人で税理士に依頼する基準
そこで、確定申告が容易でないことから、税理士に依頼する方もいます。
有料でも税理士に依頼する基準は、
- 事業所得がある
- 譲渡所得がある
- 消費税の課税事業者である
- 複数の所得が混在する
- そこそこの税額が出る
などの理由が挙げられます。
事業所得であっても消費税がかからない規模であれば、自分で申告することも可能であり、
税理士に頼らないことによるリスクもそれほど大きくはないでしょう。
やはり、消費税の計算が、自分で申告する一番のネックとなります。
消費税の計算が困難な理由には、
- 本則課税と簡易課税の有利選択があること
- 本則課税には収入と支出のそれぞれについて消費税の可否判定が必要であること
- 原則、売上が1,000万円を超えた2年後から消費税がかかること
- 固定資産など大きな買い物をするには注意が必要
- 税金のなかで訴訟となるリスクが最も高いこと
など、税理士でも注意しておかなければならないことがたくさんあります。
ただし、継続して「簡易課税」を適用するのであれば、
最初の届出書の提出さえ期日までにしておけば、簡易課税による申告は、
納税者の方にとってそれほど困難なことではありません。
個人で税理士に依頼する基準は、「本則課税による消費税の課税事業者」であり、
「そこそこの税額が出る」ことが目安になるでしょう。
納税者と税理士の双方にとってより良い未来とは
電子申告が始まって数年が経過しますが、先に述べた税務署前の行列は未だに減りません。
まだまだ、納税者の方にとっての障壁は高いようです。
よって、国はこれまで以上の電子申告の簡素化と、認知度を高める努力をして普及率を高めていく必要があります。
これに対して、税理士に依頼している方にとっても、まだまだ改善の余地はあります。
税理士に資料を丸投げするのではなく、、税理士からのアドバイスを受け、
自身の知識を増やすように努力し、最終的には、自分で申告できるように心がけます。
そのお手伝いをするのが税理士であれば、税理士自身の仕事は別のかたちで維持され、
「繁忙期」も減少するでしょう。
現状を、どうしようもない当たり前のことと諦めるのではなく、双方にとって「ウイン・ウイン」の状況を作り出す方法を模索しています。
<編集後記>
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