超弩級ノンフィクション。渾身の一冊「総理」<No 258>
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Contents
「総理」との出会い
「総理」著者である山口敬之氏を知ったのは、
「『週刊文春』編集長の仕事術」を読んだ
ときでした。
TBSワシントン支局長という
報道エリートでありながら、組織の論理に
屈することなく自身を貫いたことに、
「凄い人がいるもんだ」
と関心したのを覚えています。
それから、数日後、
何週分も録りためた某報道番組を
例のごとく1.5倍速で見ている時
でした。
スポットのコメンテーターとして、
登場した方の政治に関するコメント力
が半端なく強力なのです。
そして、紹介されたTBS退社の事実
で繋がりました。
先の書籍「週刊新潮~」で登場した
山口敬之氏でした。
下手な映画よりも価値あり。臨場感抜群、渾身の一冊
今、読み終えた感想は、
「ここまで書くのか」
いや、
「書けるのか」
そして、日本の政治もまだまだ
捨てたものではない。
私はこれまで、政治に興味を持ったことは
ありませんでした。
事実、結婚までに投票したのは一度だけ。
(結婚後、毎回投票してますが…)
そんな私が、政治に興味程度ではなく
一気に引き込まれるようになったのは、
著者の卓越した文章力だけではありません。
普通であれば、着色されたフィクションだと
気づくのですが、その場にいるものにしか
書けないだけのリアリティが存在したからです。
いち民間人が、国家の中枢にまで入って
いけるのか。
政治家の肉声を浮き彫りのする山口氏の取材
は、信頼関係がなくては到底できることでは
ありません。
三国志にも負けない日本の政治
本書を読んで、
安倍首相をとりまく人脈は
政治の素人に言わせると、
三国志の舞台となった蜀の
登場人物とかぶります。
安倍さんは、劉備元徳。
抜きん出た才能はないけれども、
周囲の人間に恵まれます。
菅さんは、諸葛亮孔明。
以前から、官房長官として
記者とのやりとりには目を見張る
ものがありました。
この人は、
安定感、抜群だな~
と関心していましたが、
本書を読んでそれが裏打ちされました。
麻生さんは、張飛と関羽
といったところでしょうか。
財務省官僚とは、
張飛のような豪快さで。
安倍さんとは、
関羽のようなしなやかさで
巧みに使い分けています。
理論づけの税理士受験生に贈る一冊
直前期のこの時期、理論暗記にいそしむ
税理士受験生にとっては脳みそを読書に
使うなんて考えは一ミリもないでしょう。
私もそうでした(-_-;)
そんな受験生には、
「勉強に煮詰まったとき」
そうでないなら、
試験が終わった8月にでも読んでください。
政治に全く興味がなくても一気に読めます。
<編集後記>
4時30分起床後、ルーティン
午前中、法人月次訪問、紀伊國屋梅田店
午後から、JDL来客、ブログ執筆
「うまい」と言わずにうまさを伝える。
書評って難しいですね(-_-;)
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