やりたくてもできなかった勤務時代
勤務時代、製造業・建築業など製造工程を持つ事業を見る機会がありました。
そのうち、製品ごと工事ごとの原価をきっちり把握している会社はほんのひと握りでした。
本来ならば、この割合を増やすべく指導する立場であったと今となっては思うのですが。
勤務した事務所ではそういった体制はありませんでした。
むしろせっかく作っていただたいた数少ない工事台帳を活かすことはなく、
ただ税金を計算し、申告書を提出するためだけに使っていました。
当時、自分が何もできなかったのは、
組織(事務所)としてのシステムがなかったこともありますが、
勉強で余裕がなかった
手持ちの仕事で余裕がなかった
仮に動いてもプラスアルファの対価は得られなかった
など、その他諸々の理由も重なって二の次三の次の状態であったからでした。
独立した今、これらの足枷はなくなりました。
そして、先日、良書にめぐりあったので早速実践してみました。
現場ごと、製品ごとの利益を「粗利益管理表」で把握する
今、私がコンサル業で取り組んでいるのは、「売上」ではなく、
「利益」をしっかり把握することで、「お金」を残そうというものです。
粗利「だけ」見ろ 儲かる会社が決して曲げないシンプルなルール
タイトルからしてピッタリの内容です。
読み進めていくと、コンサル業を営む著者の実践法が紹介されています。
それは、難しいソフトを使うことでなく、Excelでいくつかの数字を入力するだけのことでした。
大企業であればもっと優れたシステムがあるのでしょうが、
零細企業や個人であればそんな余裕はありません。
ほぼ、どのパソコンにでもあるExcelでやれることに意味があるのです。
扱う数字は現場ごと、製品ごとの
売上高
変動費のみ(材料費・外注費)
粗利益
これらに、予想利益と粗利率を加えるだけです。
数字を少なく限定するのは、
社員が空いた時間でも入力できるように
パート従業員でも理解できるように
などの理由があります。
難しいソフトを入れてしまうと、扱える社員が限定されてしまうので、
それを防ぐ効果があります。
チェックすべき数字
売上高は粗利益の計算上必要となりますが、重視はしません。
大事なのは、自ら計画した予想利益に対して実際の粗利益がいくらだったのか?
また、粗利率は業界値や想定した数値を超えているか?
本当に簡単なことですが、実際にこの作業が出来ていない事業は多いのです。
PDCAサイクルのうち、やっているのはDo(実行)のみで、
- Plan 事前に予想利益を立てる
- Check 事後に予想と実績をチェックする
- Action 結果を踏まえて改善する
の3つが完全に抜けています。
税理士・コンサルができること
とりあえず、簡単なフォーマットを作って、
実際の数字をいくつか入力してみましょう。
やり方を説明したら、あとは先方に実践してもらいます。
定期的に、PDCAがキチンと回せているかチェックします。
脱 社長の勘
零細企業や個人であれば社長の勘ですべてが回っていることが多くあります。
社長ひとりの頭で管理できるうちはいいですが、
現場重視になると事務作業は後回しになりがちです。
事務と言えども、粗利の把握は事業継続には欠かせない業務です。
一度、取り入れてみてはいかがでしょうか。
<編集後記>
0時からW杯なでしこ観戦
5時30分起床後ルーティン
午前中、給与計算、セミナーサイトづくり
午後から、ブログ執筆
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