キャッシュフロー計算書で利益とお金のズレを把握。地図はないよりあった方がいい<No 950>
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お金の動きを把握する
利益が出てるのに、お金がない。逆に赤字なのにお金には余裕があったり。
原因は、試算表だけを眺めていてもわかりません。
試算表はあくまでも会計上の数字であって、お金の流れを正確に示していません。
お金の流れを把握するには、キャッシュフロー計算書(以下、「CF」)を作るのがおすすめです。
CFは、イチから作るのではなく、試算表をベースにするとつくりやすくなります。
CFがあると、過去から現在とお金の流れが見えるようになります。
また、予算を立てれば将来の動きもわかります。
利益とお金が一致しないのには理由があります。
CFはその理由を教えてくれます。
キャッシュフロー計算書で利益とお金のズレを把握
利益とお金のズレは、次の4つが原因で起こります。
- 売上だけど入金がない
- 売上でないけど入金がある
- 仕入・経費だけど支出がない
- 仕入・経費でないけど支出がある
売上だけど入金がない
売上を現金でもらっていれば、利益とお金は一致します。
しかし、掛で売っていたら一致しないのでズレが生じます。
掛売上の金額を利益からマイナスすることで、お金の残高と一致させることができます。
売上でないけど入金がある
- 売掛金の回収
- 銀行からの借入金
- オーナーからの借入金
は、売上に計上していないのに、お金が増えています。
なので、利益にこれらの金額をプラスすることでお金の残高に一致させます。
売掛金については、発生と回収を相殺して一回で利益に加減することが多いです。
借り入れをしたらお金が増えますが、売上になるわけではありません。
会計で言うと、現金という資産が増えて、それと同時に借入金と負債が増えたことになります。
借入金が増えても利益に関係しません。
利益に借りたお金をプラスすることで、お金の残高と一致させます。
オーナーからの借り入れも同様です。
仕入・経費だけど支出がない
経費に計上しているけれどもお金の支出がない場合。
- 減価償却費
- 未払い計上した経費
- 給与天引きした税金・社保
減価償却費は、資産の購入時には一気に経費にせず、将来に渡って徐々に経費にしていきます。
減価償却費による経費の計上は、資産の支払いとは別で考えるので、現金払いでもローンでも毎年一定の金額が経費になります。
そのため、減価償却費はお金の支出がない経費となり、利益に減価償却費をプラスすることでお金の残高と一致させます。
仕入・経費でないけど支出がある
経費でないけれどもお金の支出がある場合。
- 仮払金の発生
- 保険料の資産計上
- 銀行への返済
- オーナーへの返済
- 資産の購入
利益とお金のズレの多くはここで発生しています。
業績が好調なのにお金がないときは、たいていこのケースです。
これらは利益に影響しないので見過ごしがちです。
これらの金額を利益からマイナスしてお金の残高と一致させます。
この辺の動きを把握できていると、利益とお金のズレが頭で理解できるようになります。
地図はないよりあった方がいい
まずは、期首から当月までの数字を並べてお金の流れを把握します。
当月までが出来たら、次に翌月以降の予算を立てて期末までの流れを把握します。
予算を立てるのが難しければ、前年の実績でも構いません。
ベースを前年の実績にした上で、少し先の具体的な数値がわければ、ポイントで数字を上書きして調整していきます。
厳密ではなくても、地図はないよりあった方がいいですよね。
こうして、期末までのCF表を月別で作り上げていくと、お金の動きが綺麗に見えてきます。
資金のショートが見込まれるのであれば、金融機関へ早めにアプローチする。
利益も大事ですがお金の流れを把握できると、経営にも余裕が出てくるようになります。
<編集後記>
4時10分起床後ルーティン
午前中、申告のチェック作業、見積書送付、e-Tax送信
午後、昼寝後ブログ執筆、バイク14キロ、風呂とご飯を終えてからブログアップ
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