木だけでなく森を見よう
先日、家族との会話の中で、消費税増税見送りの話題
となりました。
増税すべきであったと言う私に対して家族は、
延期になって良かったと言いました。
その理由は
- 物の値段が上がっては困る
- 増税する前に、高額な議員報酬を下げるべき
というものでした。
生活のなかで、物の値上がりは、ダイレクトに私たちを
苦しめます。
高額な議員報酬についても、改善の余地はあると思います。
しかし、国民一人当たりの借金が、800万円を超える
国の財政や、少子高齢化に伴う老人介護の切迫した状況
を考えると、今回の増税延期は、事態の単なる先延ばしに
すぎないと感じます。
仮に、将来、日本が破綻してしまったら、紙幣が紙くずに
なることもあり得るのです。
議員報酬と消費税増税
国会議員の一人あたりの年間報酬は、2,000万円を超え、
年間の議員予算を加えると5,000万円を超えるそうです。
何をやっているのか、いまいち見えてこない議員の報酬
を減らすべきとは、以前から言われています。
勿論、議員報酬も含めて不必要な費用は減らすべきですが、
これらの話と、消費税増税をひとくくりには出来ないです。
桁が違います。
議員報酬総額は、国会議員の数からいっても数百億円ですが、
消費税増税による税収増は、1%あたり2兆円と言われて
いますので、2%で4兆円です。
このあたりからも、国民心情から議員報酬を減らせという
のも理解できますが、消費税増税は、日本の現状からして
避けては通られないと思われます。
仕組みをつくる側に入ること
なぜ、高額な議員報酬が許されるのか。
それは、国会議員自身が、その仕組みを作る側
の人間だからです。
国や地方で、その仕組みを作るのは、首長と限られた議員で
構成される国会や議会です。
企業であれば、役員で構成される取締役会や株主総会です。
また、同族会社や個人事業では、事業主とその家族の意思
のみで事実上決定されます。
つまり、その仕組みをつくるのは、トップと限られた人間
のみであり、その仕組みをつくる側に入らなければ、自分や
他人の処遇について、とやかく言う権利は与えられないのです。
私自身も、20代や30代では、自身のおかれた状況に不平・不満を
述べていましたが、職業柄、「経営者」としての気持ちが、
最近は、理解できるようになりました。
近い将来の独立を視野にいれていることも影響していると
思われます。
目の前の自身の境遇を直線的に見るのではなく、高い視座から
客観視することが出来れば、少しは心穏やかになれるかも
しれないですね。
[ad#ads1]