医療費控除や雑損控除を「空で言える」レベルにしておくべきか。「引き寄せる仕事」と「手放す仕事」の基準<No 632>
<セミナー・コンサルティング情報>
)区民税務相談会 会場にて
Contents
区民税務相談
昨日は、区民税務相談の担当日でした。
地元の区役所にて午後から3時間、区民の方の相談に応えてきました。
この催しでは、毎週火曜日、1名の税理士が対応します。
年度行事なので、事前に年間スケジュールが決められており、
この日が担当であることは半年ほど前から知らされていました。
私がこれに申し込んだ時期はそのまた以前のことで、
当時は「きちんと対応できるだろうか?」と危惧しておりました。
しかし、その間に、
- 租税教室講師
- 6支部合同会場担当者事前説明会
- 常設税務相談会(納税協会にて)
- 記帳指導(6名)
- パソコン指導(6名)
- 自主開催セミナー5回開催
をこなして来ました。
おかげで緊張することなく、始まったのですが・・
医療費控除や雑損控除を「空で言える」レベルにしておくべきか
区民税務相談は1名あたり30分の予約制です。
到着して担当窓口で予約の状況を聞くと、
3時から2名のみ予約が入っているとのこと。
1時から3時までは空いているとのことでした。
そのため、3時までは持参した書類や本を眺めていようかと
通された個室で待機していました。
飛び込みでも来られる
ところが、1時から5分ほど経過したところで、
係の方に付き添われて1名の方が来られました。
話をお聞きすると、譲渡と贈与が複雑に絡んでいます。
「30分では大変そうだな」と思いつつも、出来る限りのことはこなします。
そうこうお話していると、結果、税理士関与(直接ご依頼いただく)することになりました。
こういった相談会場では、来られる方が望む場合、税理士関与に移行しても構わないことになっています。
税務署としても、繁忙期の混雑は避けたいのでしょう。
続く飛び込み
その後、3時まではゆっくり出来るかと思いきや、その後も飛び込みが続きます。
年金受給されている方が、「保険の解約返戻金をもらったので申告が必要か」とのことでした。
書類を拝見すると、保険金と同額の保険料を支払われており、引かれた源泉所得税もないので、
必要ない旨をお伝えしました。
加えて、「特定口座内の株式の譲渡所得を申告するか否か」とのこと。
基本、特定口座内の利益について源泉が引かれていれば申告する必要はありません。
逆に、申告に株式の譲渡所得をオンしてしまうと「健康保険」と「住民税」が増えるので注意が必要な旨をお伝えしました。
年末調整も税務相談?
お話をお聞きすると、「年末調整の書き方を教えてほしい」とのこと。
控除用紙3点と、生保控除のハガキ・国保の領収書を持参されていました。
相談会場では、こちらが計算したり何かを記載してはいけないことになっています。
そのため、口頭による回答のみです。
「年末調整?むむむ・・・」でしたが、お役に立てるのならと思いお手伝いすることに。
必要事項の記入方法をお伝えして、満足してもらえたようです。
残り30分
4人目。最後のお一人です。長かった3時間も残り30分です。
ここまで概ね(譲渡と贈与はさておき)回答に困ることはありませんでしたが、
このあと私の「サンドバッグ状態」が始まります(T_T)
ご家族に多額の医療費がかかったので、控除受けることが出来るかどうかの相談です。
項目や種類ごとにキレイに紐で閉じられた領収書の束がいくつもあります。
そして、質問事項がびっしりと箇条書きされたA4一枚の用紙を示されました。
- 入院に伴う食事代は?
- タクシー代は?
- 電車代は?
- 家族の電車代は?
- 入院に伴う身の回り品の購入費用は?
- 病院で買った衣類・日用品は?
- セルフメディケーション税制とは?
- 介護器具の購入費用は?
- 介護施設にかかった費用は?
- 台風で屋根が飛んだ補修費用は?
覚えているのはこれくらいですが、この倍はあったのかと。
医療費控除の基本はわかっていても、マイナー事案をすべて覚えているわけでもありません。
雑損控除はなおさらです。
持参したハンドブックでも確認できないこともありましたが、
なんとかネットで回答することができました。
失敗を次に活かすかどうか?
最後の方の相談を終えて、医療費控除や雑損控除のさらなる勉強が必要だと感じたのですが、
ふと、こうも思いました。
次、活かす場があるのか?
これまで、二十年近くこの仕事をしてきて、雑損控除は一度も経験していません。
また、医療費控除で判断が難しいものは時間をかけて調べるなりして対応してきました。
それでいて、トラブルが生じたことは一度もありません。
理由は回答までの時間があったからです。
対して、相談会場での仕事はその場で答えを出さなければなりません。
まぁ、人間、即答できることに限界はありますので、
「わからないことを、わからない」と言えるかどうか。
そして、適切な対処法を教えられるかどうかでしょう。
ただ、前述の通り、「次、活かす場があるのか?」どうかです。
今後も、こういった業務を引き受けるのであれば、似たような案件が当然出てくるでしょう。
そのためには、より腕を磨いておく必要があります。
逆に、引き受けないのであれば、必要とされない勉強とも言えます。
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「引き寄せる仕事」と「手放す仕事」
失敗から学ぶ。わからないことがあったら調べる。
その精神は必要です。
ただ、自分が欲しい知識かどうか?自分が学びたいことがどうか?
そう考えると、「引き寄せる仕事」と「手放す仕事」の基準が見えてきます。
<編集後記>
5時45分起床後ルーティン
午前中、決算資料整理・返却、cryptactを法人用にアップグレード、ジョギング用スマホ入れ購入、生保来客、読書
午後から、ブログ執筆
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