試験 or 大学院?。税理士のなり方もいろいろ<No 70>
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税理士もいろいろ
税理士になるためには、税理士試験の5科目に合格する必要がありますが、試験による合格以外にも、
- 大学院修士課程修了による試験一部免除者
- 税務署出身特別試験の合格者
- 公認会計士
- 弁護士など
これらの方も、税理士として登録することができます。
内訳は、
試験組 45%
大学院卒業者 34%
税務署出身者 7%
私も含め、世間の人の印象からすると、大学院卒業者が以外と多く、
逆に税務署出身者が少ないというところでしょうか。
試験組にかなうものはない。でも、・・
やはり何と言っても、王道は試験組でしょう。
難関の国家試験を5回クリアすることは、並大抵の努力で成し遂げられるものではありません。
税理士資格取得において試験組は、エリートです。
しかし、税理士試験はあくまで机上の試験なので、試験ができたからといって、
そのまま実務ができるものではありません。
ましてや、開業ともなると、一般に独立される経営者と同じく、営業的センスが要求されます。
よって、試験組でも、この「営業的センス」に自信がなければ、補助税理士として、勤務することを選択されます。
大学院卒業者もいろいろ
試験免除
現在の税理士法では、大学院修士課程を修了し、国税庁に修士論文を提出することにより、
税理士試験1科目又は2科目の免除を受けることができます。
現在、会計の大学院であれば、会計科目のうち一科目、税法の大学院であれば、
税法科目のうち二科目が免除されます。
よって、免除を受けても最低2科目は税理士試験に合格する必要があります。
昔は、会計と税法を二回卒業して、5科目全部の免除を受けることが可能でした。
メリット
税理士試験はどれだけ実力があっても、試験当日に実力が発揮出来なければ、それまでの一年間を棒に振ってしまいます。
そういった意味では、積み上げたものがそのまま評価される修士論文は、運の要素が少ないのでやりがいはあります。
勿論、二年で卒業出来ない方や、学内での審査基準に達しない方は、容赦なく学内にて落とされます。
(結構多いです)
法学部の修士課程では、租税法をベースとした税法のみならず、
憲法、民放、地方自治法など法律を多岐にわたって学びます。
授業は、少人数のディスカッション形式ですので、予習・復習が出来ていないと、ついていくことは出来ません。
基本、授業は、課題として出された判例を調べ上げ、レポートとして発表します。
事件の背景、各法律の基礎知識、裁判の争点、類似判例など、事実を調べて理解した上で、自身の見解を述べます。
こういったことを2年間行ったおかげで、試験勉強では知りえることが出来なかった、
租税事件の背景、法の考え方などを知ることが出来ました。
このことは、実務上、税務署との対話をする上で、非常に有効な知識であり、
かつ、税法の解釈をする上でも役に立っています。
デメリット
ただし、上記にあげたような事柄に前向きに向き合うのは、費用対効果をきちんと意識した社会人の方が多く、
学生あがりの方や、社会人経験のない方にとっては、メリットを最大限に享受できているとは言いがたいです。
やはり、税務系の実務経験があると、実務に大いに生かされることは間違いないです。
また、税理士試験の選択科目である法人税法又は所得税法の受験を回避することが可能ですので、
受験する税法一科目によっては、将来、実務で苦労されることも予想されます。
そして、費用もそこそこかかります。
この点については、税理士試験を何年もクリア出来ず、最終的に断念せざるを得ない状況になることを考えれば、
将来、回収可能な必要経費であると考えることも出来ます。
税理士試験に、「商売のやり方」や「営業」の科目はありません。
要は、税理士になるのが最終目標ではなく、そこからいかにステップアップ出来るかがその後の人生を左右します。
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