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読書

読了、「老いる勇気」。自身や親の衰えを感じたら読むべき1冊<No 481>

yujiro

Contents

自身や親の衰えを感じたら

「老いる勇気」は「嫌われる勇気」の著者である岸見一郎さんの最新作です。

今作は、嫌われる勇気やその続編にあった
鉄人と青年との対話のようなやり取りはありません。

岸見さん自身の若き日の挫折や近年の病気、
そして父親の介護を通して感じたことを、
自身の言葉で語っています。

時には、アドラーの言葉を引用しながら。

20代や30代の若い人達にはまだピントこないかもしれませんが、
40代以降で自身の衰えを感じたり、
親がそれなりに高齢である世代には
染み込むように入ってくる内容です。

 

 

「親」との対話

40代ともなれば早い人ならもう親の介護が始まっているでしょう。

自分が歳をとれば、親も歳をとるのは必然です。

自分が体力の衰えを感じたら、
親は自分以上の衰えを感じています。

ただ、メディアで見る介護の現状を認識することができても、
本当の理解には至っていません。

今作では、著者が経験した介護の現状をただ羅列するだけでなく、
自身が感じた気持ちや反省、そしてメンタル面でのあり方などを
わかりやすく書いてくれています。

なるほどなと思った言葉は、

  • 目の前の親を「かつての親」や「こうあってほしいという理想の親」と比べない
  • 忘れていることをあえて指摘しない
  • 同じ話でも微妙に違う。その違いに耳を傾ける
  • 毎日初めて会うつもりで親と関わっていく
  • 介護を生産性で考えない
  • 成果や見返りを求めない

など。

仮に、これらの言葉を知る前に介護に入っていたら、
右往左往していたかもしれません。

もちろん、介護の現状がやさしいものでないのは十分
承知しています。

しかし、先の見えないトンネルに迷い込んだ時、
これらの言葉を思い返すことができれば、
多少でも明るい気持ちになれるのかなと。

最後に、

親のためにあれこれ心を砕き、あちこち連れていったとしても、親は覚えていないことがあります。しかし、自分も子どもの頃に親がしてくれたことを覚えていないのです。介護では、同じことが自分にも起こっていると思えばいいのです。

私の場合、子どもの頃どころではありません。

税理士になるまでの歳月を共に歩んでくれたので。

 

 

 

終わり良ければすべて良し

当初は「『親』『家族』『自分』との対話」の3部構成を考えていましたが。

いいところでおさまったので、今日はこれまでにしておきます。

 

 

<編集後記>
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